AHA!MOMENTとは?

社会環境のみではなく、社会における本質的欲求(商品・サービスニーズの源泉)、自分自身(経営資源)、活動プロセス(バリューチェーン)は、常に変化、また、新たに生じてきます。

同じ川に2度足を踏み入れることはできない。なぜなら新しい川水が、絶え間なく押し寄せてくるからだ。

ヘラクレイトス

人間は、変化を嫌がる反面、同じことを繰り返すのが苦手です。例えば、自粛生活では既存枠組からの変化への対応が遅かった一方、じっとしていられずに、我々は何か小さな変化を望みます。

一方、「社会で求められる存在でありたい」、また、「比較されず、非競争領域で活躍したい。」とは、個人、組織(法人)でも大小に関わらず承認欲求を持ち合わせています。

変化が苦手だが、じっとしていられない、かつ、他者に認められたい欲求を包含している我々は、以下の視座より着想を得ます。

  • 物事を本質から問いただす。 
  • 変化すべき分野と変化するべきでない分野を見極める。
  • 継続する。(不変を継続する。変化すべき分野を変化し続ける。)

驚きの視座”AHA!”が、目的を深く認識、変化すべき分野と変化すべき分野を見極め、さらに、不変を継続、変化を断行し続けるための継続性を持って、独自の強みを活かした、社会の要望に応える、非競争領域の事業運営を可能にします。

何でもない日常の出来事に思いもよらなかった側面を見出して「驚く」ことで、私たち自身を縛っている制約を探り出せるようになる。 

プラトン/アリストテレス

AHA!MOMENTとは?

「突然の認識、気付き、発見、理解がもたらされる驚き。」

アメリカ人と会話していると、「アッハー!」というワードが聞こえてきます。これは、我々日本人では「なるほど!」と言って、膝をたたくイメージでしょうか。

AHA! MOMENT: a moment of sudden realization, inspiration, insight, recognition, or comprehension

思考とは、驚きからの絶えざる飛翔である。

アインシュタイン

AHA!MOMENTはどこから“湧いて”くるのか?(驚きの源泉)

1. 本質の探究:既存の枠組み、経験外からもたらされる驚き

既存価値、経験を要していない素人になることで、新たな着想を得ることができます。これまでは、ゴールが確立していた中で、最大のパフォーマンスを上げるには、以下の方程式が重視される傾向がありました。

ゴール=(知識xフレームワークx経験)

未知なる領域、ゴールが変わる時代、経験を持ち合わせていない視座、価値観を取り入れることにより、今までの経験から導き出される方法ではなく、新たな視座から、環境の変化に対応することができるのです。

-現在の自分を手放すと、思ってもいなかった自分になれる。 

老子

私たちの選択肢は急激に増えた。そのせいで、大事なものが見えにくくなってしまった。

ピーター・ドラッカー

2. 二律相反(矛盾):対立した分野からもたらされる驚きそして、希少価値

複数な性質を持ち合わせる人間は、どの方向から光を当てるかで見るものが変わってきます。さまざまな視点から考え、価値観の対立を克服することで、自分自身、また、他者との共通理解を生み出すことが可能です。また、主張(コンセプト)を生み出す源泉に対立構造を作り出すことにより、物事の本質へたどり着くことができます。つまり、既成概念から脱却するために、意図的に二律相反な視座から矛盾を作り出し、新たな驚きを創造します。

-A rolling stone gathers no moss. 転がる石には苔が生えぬ。イギリスでは、職業や住まいを転々とすることは、成功できないという意味。一方、アメリカでは、積極的に動くことで成功を掴むポジティブな意味。

すべての知識の源は、疑いではなく、驚きである。

アブラハム・ヘシェル

3. 知の無知:知ることにより、知らない領域がもたらされる驚き

「黒を一番認識させる方法は?」の問いには、白を際立たせることにより、黒が引き立つと回答します。このように、未知の領域、アイデアを得るためには、「知っている領域」を際立たせることです。つまり、あらゆる知識の点を結合することにより、大きな円を形成し、その外円に新たな驚きが導き出されます。一見、矛盾しているように見えますが、知識の枠を広げることにより、新たなアイデアが発動するだけではなく、その知の融合が、社会の希少価値に生まれ変わります。

「知は無知である」

われわれの知識は闇夜のろうそくのように、光が弱くその周辺しか明るくないのと同じように、われわれの知識はその力が弱い。つまり、知を得ることにより、暗闇(無知)を知り、探究することができる。 

ニコラウス・クザーヌス

AHA!(驚き)が価値を生み、持続的成長を可能にする着想(アイデア)

  1. 因果関係と相関関係

因果関係:自社が「社会におけるどの本質的欲求を解決・満足させるべきか?」から、商品・サービスの開発、提案などを一連の流れで構築、点検します。                             

相関関係:自社内に矛盾(対立軸)を作り出し、その解消によ、新たな着想(アイデア)を得る、イノベーションを誘発することが可能です。                               

– 問題の解決に1時間使えるなら、その問題について55分間考えて、解決策を5分で考える。 

アインシュタイン

問題解決を図るより、新しい機会に着目して創造せよ。

ピーター・ドラッカー

2. 目的の本質的探究:欲求を生む動因とは?

アメリカのマーケティングの授業で必ず習う、Tレビット博士の「ドリルを買う人が欲しいのは穴である。」というフレーズがあります。つまり、商品開発する時に肝要なのは、目的はドリルではなく「穴を開ける。」ということです。では、「穴は何のために開けるのでしょうか?」因果関係でタイムマシーンのように掘り下げていくと、欲求の源泉、つまり、「欲求が始発する原点=動因」が明らかになります。例えば、インセンティブは誘因、そのインセンティブがそもそもモチベーションの動因となっているか?です。

足元を掘れ、そこに泉あり。 

ニーチェ

3. 目的と手段の明確化:目的と手段を明確にすると本質が見えてくる。

マルチメディア、IT、AI、ICTなど、呼び方は変遷していますが、具体的に何が違うのでしょうか?もちろん、全てが同じとは言いませんが概念としての言葉の定義が移り変わると、いつのまにか、手段と目的が入れ替わることが往々にして生じます。テレワークが増える今だからこそ、目的を明確にして、手段を最適化することが求められます。

そもそもすべきでなかったことを効率的に行うことほど無駄なことはない。 

ピーター・ドラッカー

ビジネスに技術が使われる第一のルールは、効率的な作業に自動化が導入されればさらに効率的になるということ。第二のルールは、非効率な作業に自動化が導入されればさらに非効率になるということ。

ビル・ゲイツ

AHA!(驚き)が人間に継続性をもたらす。

人間がGRIT(継続力)を可能にするには、「人間は変化を望まない一方、じっとしていることに耐えられない二律相反を包含している。」ことを理解する必要があります。

従って、変化すべきでない局面で動いたり、変化するべき局面で動かなかったりすることは、社会で良く見られることです。

本質を見極め、「不変を継続、変えるべき分野には大胆な変革を断行する」。矛盾を持っている我々だからこそ、定期的に気付きを得ることで、持続的な成長を可能にします。

明日の真理は昨日の過誤によって培われ、 克服すべき矛盾背反は ぼくたちの成長の土壌にほかならない。

サン=テグジュペリ